BamBasic Effectribe - 効果的雑想録

Analog.man - DD-6

DD-6はディジタルながら、若干のローファイ感があるところがすきなんですよね。
そこにアナログマンのMODです。2種類の高域カットスイッチが装備されています。
当を得たカット具合。これがとてもいいんですよ。
アナログ・ディレイのモワモワとも違い、第三のディレイという感じです。
ミックスの現場では、ディレイ音にEQかけるなんて当たり前なんですが、結局、それと同じようなことがプレイヤー側でも容易に出来ますね。

EarthQuaker Devices Disaster Transpot

EarthQuaker Devices Disaster Transpot です。
見た目がここの製品はいいんですよね。カッコイイ。
EarthQuaker Devicesの製品のわりには、あまり派手さが無く、よく言えば堅実かな。
Toneがついていることが最大の特徴です。ここがウエットのサウンドを決めてしまっています。これで好きなサウンドがあった方にはおすすめ。
モジュレーションの効きももう少しあっても、フィードバックがもう少しあっても、トーンがもう少しナチュラルであっても、、、いいんじゃないのかな、という感じです。
でも僕はこの雰囲気結構好きですよ。ユニークだと思います。

Eye Rock Electronics ： O.K. Delay

これは面白いですね。
ワウの筐体を使ったディレイです。
右側面のホイールで、Dry←→Wet　、
左側面のホイールと踏み板が　リピートとタイムです。
この2つは手前の回転スイッチで逆にすることが出来ます。
踏み板：リピート、ホイール：タイム
踏み板：タイム、ホイール：リピート
という具合です。

サウンドは、ディジタル・ローファイの効いたざらついた雰囲気がとても気持ちよいです。この質感はなかなか好きです。やっぱりこういう質感のディレイは1台は欲しいところです。アナログや、高性能のDSP系では出ない質感ですね。リピートを上げると、強烈に発振します。

操作に関しては、多少慣れが必要だと思います。サイドの縦向きのホイールは意外に操作に違和感が無いです。リアルタイムでパラメータがいじれるところはユニークだと思います。

触っているといろいろなアイディアが出てきそうな気がします。
こういったものを本気で作っちゃうところが面白い。楽しい。
気になっていた方は是非！

Eventide TIME FACTOR

どのプログラムを聴いても、上品で美しい原音、減衰音ですね。
ディジタル・ディレイの良いサウンドって、こういうことなんだなと感じます。
アナログやテープのシミュレーション系は、実機と比べるとあまり近い感じではないのですが、アナログのイメージの良いところを強調し、再構築したような雰囲気を感じました。開発者の理想のアナログ・ディレイ・サウンドを創り出した、という方向なんだと思います。
バイパス音に不満、との声をたまに聞くのですが、僕はそれほどでもななく、原音と全く同じ、というわけではもちろんありませんが、上品に良くまとまったサウンドだと思います。「リレー・バイパス」というモードもあるのですが、こちらはかなり機械式バイパスのイメージだと思います。

操作性に関して、つまみの数や位置は、欲しいパラメータに瞬時にアクセスでき、ストレスは無いです。
このセグメントのモニターは、まあ解像度が低いというか、遠くからは必要な情報が見やすいというか、なんですが、これは賛否があるでしょう。

また、この3つのフットスイッチは、これだけではちょっと操作しきれない点は残念。
実際使うことを考えると、プログラムのアップ、ダウン、on/off、タップ、の計4つがデフォルトで欲しいと思います。とそんなときに、これ。

BamBasic：Factor Aux Switch
http://www.bambasic.com/effects/effects_custom/switch.htm
これがあれば飛躍的に操作性が向上することは間違いありません！
Eventide TIME FACTOR、どんな楽曲にも使える、とても素晴らしいエフェクターですね。かなり気に入りました。

strymon BRIGADIER

「ストライモン」と読むそうです。「～モン」と聞いて、なんだか楽しくなるのは僕だけでしょうか。。。

サウンド結構いいですよ。アナログのイメージ良く出ていると思います。シミュレート物のさきがけのLINE6のディレイなどと比べると、全然良いと感じます。LINE6はだいぶ前の製品だということもあるのですが、出た当時から、「オリジナル類はこんな雰囲気じゃないと思うんだけど。。。」と感じていたんですよね。

やっとこういう雰囲気の製品が出たか、という感じです。
アナログ・ディレイのローファイ感ていうのは、単にハイがカットされているということじゃないんです。以前Analog.manのDD-6HiCutModを試したときにも思ったのですが、こういった物はアナログに似せようとしているのでは無く、第三のディレイを目指したものなのだと思います。

僕もアナログディレイは、たくさん試作しているので良く分かるのですが、このサウンドの減退感、その結果としてのハイの削れ具合。オケに良く馴染む。また、「ズズー」というか「ザザー」というタイムと一緒に増加するノイズ。こういうところ、良く再現しているなと思います。

ディジタルならではの機能もたくさんあって、タップテンポ。これはアナログでは難しい。もちろん、付点、トリプレットも。また、外部エクスプレッション・ペダルで任意のパラメータを操作できます。「MIX」や「TIME」など何でもOKだそうです。
ボリュームを調整できるようで、「ディレイはソロ時で、できれば同時に音量も少し上げたい」、「ディレイはバッキング時で、できれば音量を少し下げたい」なんてニーズに対応します。

アナログ・シミュレートものの本命来たるか？！
他の製品も試したくなりました。
DSPチップの発熱が高く、ちょっとあったかいです。

それから、これは最長5secのディレイです。僕いつも思うのですが、こんな長い時間て必要？！と。テクノロジーの披露という意味もあると思うのですが。
音楽センスの未熟さか。。。

名前の「BRIGADIER」ってのは「准将」という意味のようです。響きはかっこいいですね。
「大将」でも「元帥」でもなく。「将軍」、「閣下」なのは間違いないのですが、どういういわれなんでしょう。

そういえば、本物のアナログ・ディレイが容易に新品で手に入る昨今、モデリング物の存在意味は？数年前ならヴィンテージ扱いで、入手難でしたから、そういう意味ではアリだったんでしょうけれども。。。

LOVEPEDAL - echo baby

ディジタル・ディレイです。
この小ささで、MIX、FEEDBACKも調整できます。裏面に穴が空いてて、ドライバーで。
つまり、他社製品と基本パラメータは同じですね。
それに加えて、モジュレーション付き。デプスが調節できます。
フットスイッチを長押ししてモードを切り替え、上面のノブでディレイタイムかモジュレーション・デプスを調整できます。

サウンドですが、全体音量が少し上がり、やや派手目。
ドライ音は変化少なめで好感。
ディレイ音はロービット・デジタル・ディレイの中でもかなり気持ちの良いローファイ。ザラザラしすぎない感じで。
モジュレーションの効きも派手目。最大だとピッチが気持ち悪いぐらいな。笑
フットスイッチのクリック音がやや気になるかな？

僕もディレイを作るなら、こういう感じ、と思いました。ま～それぐらい気に入った、というところです。

Mad Professor : Deep Blue Delay

ディジタルがいいか、アナログがいいか、という議論は音楽の世界、まったくのナンセンスです。

これはデジタルなのに、アナログのようだ！と評判の機種ですね。
大体のディレイはノイズを減らすための工夫（フィルター）があります。
この機種はそのフィルターを通していない分、クリアだ！、という売り込みです。
実は僕もこの機種の仕組みには、そのフィルターって要らないんじゃないかな？と思っていました。
実際に触ってみると、良い面も悪い面も（どちらももちろん好みの話です）あるな、と感じました。
なんというか少し、ノイジーなんです。これは、ローファイ、ロービット、とも違う、ややヒスっぽいような。
そして、このチップ特有のロービット感が薄い。
総じて、やや個性的ですね。好みの差がかなり出そうな感じです。

BOSS：DM-2初期に比べても、ハイが丸く、デジタルなのにさらにアナログ風というか。
AnalogMan：DD-6Modと比べてもまた別の雰囲気です。
ちなみにTCのNOVA DELAYはもっとナチュラルで、この雰囲気は誰でも納得できるものなんですよ。ディジタルとはいえ、とても自然です。退色感も。

Maxon : AD-900 前期

MAXONのアナログディレイの中でやっぱり好きなのは、このAD-900前期です。
バイパス音もドライ音も悪くなく、ディレイ音はしっかり芯があるのに絶妙に心地良いローファイ。
総じてバランスよく、気持いいです。
後期、また、AD-999とは仕様が全く違っていまして、その最大の違いは、遅延を担当する素子が違っているんですよ。中古でしか今では手に入らないのですが、もっとプレミアがついても良い気がしますね。
この素子そのものが廃盤なんです。
見分けのポイントは、「MN3005」が2個です。
これ以降のものはどうも輪郭が希薄すぎて、と感じている方も多いんじゃないかな。

この個体は随分使われたみたいです。前ユーザはさぞ気に入って使っていたことでしょう。
なんで売っちゃったかなあ。。。

t.c. electronic ND-1 Nova Delay

ボードに収まるディレイの候補として、まずこれは外せません。検討の価値大です。

・多機能
豊富なモード、多彩なパラメータ。しかも初めて触った方でも、取り説無しで全く問題なく操作できるでしょう。
インターフェースも良く考えられています。
TC2290譲りなダイナミック・モード：入力の強弱に反応して、ディレイレベルが変わります。
つまり、演奏中はディレイ音が抑えられ、演奏が途切れたときにディレイ音の音量が上がると。
これがとても気持ちいいんです。

・サウンド
多機能なのはもちろんウエルカムなのですが、肝心なのはサウンド。
原音はクリアーで、ディレイ音には絶妙なローファイ感があります。
「color」ノブを使って、ディジタル～アナログ～テープライク　と連続可変出来ます。
ただし、アナログっぽくも、テープライクっぽくもありません。原音をちょっとこもらせた感じですね。
ハイカット、という感じでしょうね。
僕が今まで触ってきたものに近いものはありません。
ですが、全モード、セッティングでもバランスを失うことがありません。
良く出来てますね～。
良質な「ディジタル・ディレイ」です。

１０年後でも使えると感じる稀有なエフェクターです。
BOSS：DM-2などに、特に思い入れのない方にはかなりおすすめですね。
小さいのはいいですよね。
タップの追従もしっかりしています。

BOSS : DM-3

BOSS:DM-3です。
これもDM-2同様、とてもバランスがいいと感じますね。
DM-2と比べると、ウエット音、ドライ音ともに、少しクリア感があります。
いい感じで「芯」が見えています。こちらの方が少し、僕の好みかなあ。MXR:CarbonCopyに近い感じです。BOSSはDM-3をDM-4として再販すれば売れる気がするんでけどね。
やはりこの2つはとても良いと思いますね。他に無いんですよね。この雰囲気。ローファイ。
中古でも3万円ぐらいしますが、その価値は十分ありますよ。